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2011年2月

最後のサンフランシスコ・デイズ

僕はいま、San Francisco International Airportにいる。


僕のサンフランシスコ・デイズも、これでいよいよ終わりだ。


アメリカに来る前にイメージしていたサンフランシスコの日々と、
振り返って思うサンフランシスコの日々。


何のどこがどう違って、どこが期待通りで、どこが期待以上で…、
今となっては渾然一体となってしまっている。


僕は、世の中で言う働き盛りで、


そして…、


多くの人々が生活に忙しく追われているであろう40歳を挟む年齢で、
日本を離れてサンフランシスコにやってきた。


40歳。


それは、人生のだいたい半分でもある。
だから、人生の「これまで」と「これから」を見通すには、
理想の立ち位置だったように思う。


僕は、サンフランシスコと言う美しい街で、
3年間と言うまとまった時間を持つことが出来た。
本当にありがたいことだったと思う。


僕はCIISで、カウンセリングサイコロジーという学問と実践に触れながら、
客観的にこれまでの40年間を振り返り、主観的にこれからの40年を考えることができた。


Pacific Instituteのインターンとしてレジデントと向き合う日々の中で、
老いとは何か、死とは何か、そして、生とは何か、人生の本質について考える
機会をたくさん頂いた。


サンフランシスコという多様性に溢れる街で知り合った人々との触れ合いを通して、
異質を受け入れる、あるいは異質と共存する寛容さと温かさを身をもって
体験することができた。


僕は、それらのサンフランシスコの日々の中で、笑い、怒り、哀しみ、嘆き、感動し、
そして、泣いた。このブログでもたくさん書いてきたように…。


僕がこの3年間で得たものを説明するのは難しい。


でも、それを敢えて表現するなら…、


僕は、とても普通になった、ように思う。


いろいろな感情をごく普通に味わえる自分になった。
いろいろな想いをごく普通に表現できる自分になった。
僕は、ごく普通の自分を手に入れた。


普通、それは英語で言うと、“Ordinary”。


もうそろそろGateに向かわないといけない。


昨年の11月、12月、そして今年の1月にかけて、本当にたくさんのことがあった。
どてもDeepな3ヶ月間で、このブログにはとても書ききれなかった。


落ち着いたら、そして、そうしたいと思ったら、また少し書き足したいと思う。


ひとまず、僕のサンフランシスコデイズはこれで終わりです。


今までこの拙いブログを読んで下さった方々、コメントをくださった方々、
本当にありがとうございました。


いつかどこかでお目にかかれることを、あなたのプロセスを、
僕のプロセスを語り合えることを楽しみにしています。


あなたのこれからの人生も、たくさんの素敵なDaysで溢れますように!
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旧インターン仲間たちによる最後の送別会

僕は、今年のインターンと去年のインターンと、
期の違う2つのグループを経験している。


昨年のインターンの仲間たちによる送別会が、昨日の日曜日、
クリニカルディレクターだったAninの自宅で催された。


この集まりは、僕にとって特別だった。このメンバーとのお別れが済んで、
初めて僕のサンフランシスコ・デイズは終わりを告げることができるのだ、
と思っていた。


期の途中にも関わらず、特例として僕をインターンとして採用してくれたAnin。
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そして、途中から新しいメンバーを迎えることが自分たちが先の半年間に
作り上げてきたグループに与える影響を体験的にも学問的にも
知り尽くしているにもかかわらず、僕がインターンに加わることを
温かく迎えてくれてくれた僕の大好きな仲間たち。
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ここでの出会いによって、僕は、“アメリカ”という社会、あるいは、
“アメリカ人”の人間関係に、日本人として溶け込んでいく自信を与えてもらった、
と言えるかもしれない。


国が違えば、言語も文化も価値観も違う。人間関係の結び方も違えば、
コミュニケーションスタイル、感情表現の仕方も違う。


それでも、人間として触れ合うことが出来る同じ部分がある。


そこをお互いの起点として、その後の付き合いの中で、お互いの違いを理解していく。
硬い言葉でいえば、違いについて合意をつくっていく。


合意をつくっていくプロセスとは、その人の、文化的バックグランドも含めた
人間性をお互いが受け入れていくことである。
起点がしっかり結び合っていれば、それができる。
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僕は二日後にサンフランシスコを発つ。
だから、これがサンフランシスコでの最後のFarewell Party.


今この瞬間を感じよう。刻々と過ぎていく時間を噛みしめよう、
そう思っていたのだけど…、


感じようとする矢先に、あっという間に時間は過ぎ去ってしまった。
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パーティの途中、僕の知らない間に、皆は一人ひとり抜け出して、
別の部屋に行って、僕にメッセージを書いてくれていた。
最後に、僕はそれを手渡された。


僕は一人ひとりとハグをする。
みんな、目に、涙を浮かべてくれている。


サンフランシスコを離れる実感が、まだ良く持てていない僕以上に、
彼らの方が、僕との別れを深く感じてくれている…。


不思議な気持ちになった。


去る人間よりも、見送る人間の方が、「今この瞬間における、
その人がこの場にいる価値」というものを深く感じることが出来るからなのかもしれない。
だって、その場でこれからも生きていく人たちだから。


Aninが言った。


「皆がどれだけあなたを大好きだったか、愛していたか、そして、あなたがどれだけ
大きなものを私たちに残してくれたか…。TJ、本当にありがとう。」


僕たちは、再会を約束した。


East BayにあるAninの家からは、Mollieがサンフランシスコまで車で僕を送ってくれた。
Bay Bridgeを走っているときに、窓から見えるダウンタウンの大きな夜景を見ていたら、
その日、はじめて目頭が熱くなってきた。


夜10時に家に着いた。


僕たちは車を降りると、もう一度、ハグをした。
長い長いハグをした。


Mollieの目には、やはり涙が浮かんでいた。


僕たちは、もう一度、再会を誓い合った。

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僕のサンフランシスコファミリー

先週の土曜日、僕が参加する最後のTai-chiの集まりだった。


Pacific Instituteで僕のクライアントだったEMさんの息子Tengが
20年以上にもわたってDoroles Parkで続けているTai-chiのグループだ。
もう一人の息子、Markもずっと参加をしている。


以前、Tengが僕にこう話してくれたことがある。


「もちろんTai-chiはしっかりとやる。自分もしっかり教える。
でも、それだけじゃなくて、この場は、メンバーが何でも話すことができて、
別に何もしなくても良くて、ただ安心して居ることのできる集まり、
それをいつも目指しているんだ」


確かに、この集まりには、人種を超えて、いろいろな人が集まっている。


Tai-chiの後、Tengの家に行って、Tengの用意するコーヒーと、
皆が持ち寄ったお菓子や果物をつまみながら、侃侃諤諤、世相を語る。
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こう言う場は、自然にできるわけではない。


この場をつくるために、維持するために、さらに発展させるために、
Tengがまるで皆の母親のように、気を配り、世話を焼いている。


だから、オープンな集まりなのだけど…、誰でも参加できるわけじゃない。


僕たちが、朝、Tai-chiをしていると、それを見ていた人がしばしばTengに尋ねる。
いつやっているんだ?自分も仲間に入っていいのか?


僕は、はっきりと聞いたわけじゃないけれど、Tengはほとんどの場合、
やんわり断っているように見える。でも、時々、Tengは、新しい人を
オブザ―バーとして自ら呼んできたりもする。


だから、この集まりは、やんわりと開かれていながら、やんわりと閉じている。


その開閉のさじ加減を決めているのは、Tengだ。
凝集性とある程度の温度と湿度の保たれたコミュニティとは、
そういうものなのかもしれない。


僕は、Tai-chiメンバーも良く知っているEMさんのインターンだったこと、
彼女の息子であるTengとMarkが、僕を本当の家族のように思ってくれていることも
あって、いきなり、真ん中に入れてもらった。


日本に帰る前にだいたいの動きをマスターできるようにと、別の日程にわざわざ
特別にトレーニングもしてくれた。


Tai-chiの集まり。


それは、僕が、ここサンフランシスコで手に入れることのできた、
本当に貴重な、温かい繋がり、仲間たち、コミュニティだ。


その日の夜、僕は、Tengの家にディナーに招かれた。


実は、もう何度も何度も食事に招いてもらっていて、その度に、TengとMarkと
別れを惜しんできた。でも、これが本当に最後のディナーだ。


いつものメンバー、YaoYanも来た。
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EMさんの実子はMarkだけなのだけど、EMさんが息子と娘と呼んだ
TengとYaoYan。そして、最後に、僕。


僕のサンフランシスコファミリー。
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