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みんなアフリカから旅してきた。

CIISは、心理学と哲学の大学院大学だけど、文化人類学が宗教学、そして、
スピリチュアル系の学問も盛んだ。


それを反映して、いろいろなジャンルの書籍やビデオがライブラリーにある。


昨日、ライブラリーでセラピーのライブセッションを観る予定が、
視界に入った別のビデオに惹かれてそれを観ることになった。


タイトルは、「Journey of Man」。
人類の起源から現在までの繁栄の軌跡を、最新の遺伝子学を駆使して、
辿っていくドキュメンタリーだ。


それによると、遺伝子学的に、この地球に最初に登場した最古の人類は、
ナミビアに住むブッシュマンなのだそうだ。ここから、小さなグループが、
何かの理由で、あるいは何かを求めて、住み慣れた土地を去り、見知らぬ世界に
向けて旅立った。


その最初に移動したグループが行きついた先は…、


何とオーストラリアなのだそうだ。遺伝子学的に。
彼らは、そこでアボリジニとなった。


とにかく、遺伝子の連なりを調べていくと、そうなるのだそうだ。


アフリカを出た最初のグループは、海岸線を歩いてオーストラリアまで歩いた。
すごい旅だ。


そのグループに次いでアフリカを出発した小さなグループは、
中東、それから、インドに安息の地を見つけた。


そして、さらにこのグループは中央アジアで繁栄し、ここから、いくつかのグループが
ヨーロッパ、東アジアに散り、そして、更に、シベリアからベーリング海峡を渡って、
南北アメリカ大陸に渡った。


興味深かったのは、氷河期に陸の孤島となったヨーロッパは独自の民族的
変化を遂げた。つまり、色は白くなり、鼻は高くなり、彫りは深くなり…。


さらにヨーロッパ北部では、日光が少ないために、皮膚が日光の力を借りて
充分なビタミンDを作れなくなってしまった。だから、日光をより吸収しやすいように、
皮膚のメラニンの量が減り、肌の色素が少なくなっていったのだという。


さらに面白いことに、同じヨーロッパでも、海の近くに移り住んだ民族は、
魚介類からビタミンDを摂取できるために、肌の色はさほど白くならずに
済んだのだという。イタリアなどの地球海沿岸の民族がそうだ。


このビデオでは、ナビゲーターである遺伝子学者が現地で出会った
ブッシュマン→アボリジニ→インドの少数民族→中央アジアの少数民族→
ヨーロッパの民族→極東ユーラシアの少数民族→ナバホインディアンの
顔写真を、アフリカからの移動順にどんどん並べて比較していくのだけど、
確かに、それぞれどこか一部分が似ている。


僕は、こちらに来てから、日本人についてよく考えるようになったけど、
そもそも「民族」とは、結局は分類のためにつけたレッテルだ。
でも、元を辿れば、かつてみんなアフリカという一つの場所に生まれ出てきた同胞だ。
それぞれ、長い年月をかけて別ルートの旅を続けてきた仲間たちなのだ。


この時代に僕たちは再会を果たした。
でも、それが幸せな再会の仕方ばかりではなかったことは歴史が示している。


元をたどれば、我々は一つ。
すべての人の肌の下に“アフリカ”があるのだから。


そこからスタートすると、
僕たちは未来に向けて、どんな可能性を拓くことができるだろうか。

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