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「共感」の行く先

セラピーにおける「共感」とは、いろいろな定義があるのだけど、
僕のこれまでの理解で言うと、「クライアントが感じていることを、
クライアントが感じているように感じようとするセラピストの試みのこと」だ。


当然、「共感」のレベルにはいろいろある。その「共感」の仕方によって、
クライアントが「深まっていく」レベルもいろいろということになる。


すると…、セッションが「深まっていく」とはどういうことなのだろう。


今日の「Clinical Relationship」のクラスで、インストラクターのLindaが
見せてくれたビデオは、Emotionally Forcus TherapyのSusan Jonsonの
セッションだった。


Linda曰く、彼女はまさに「共感」の見本のようなセラピストだと。


ビデオの中のSusanは、深い森の中にある湖のような佇まいの聞き方をする人だった。


クライアントが何かを話す。その想いがさざ波のように、静かな湖の表面に
広がっていく。すると、湖の模様が変わる。色が変わる。Susanはそれを伝える。


時に、湖の底に何かが見える。クライアントには見えないけど、Susanには見えた何か。
それを、また静かに相手に伝えるのだ。


Susanの共感は、クライアントが現在(いま)感じていることだけでなく、
そのクライアントがいま言葉にできていない深層の想いをも掬おうとする
試みのように僕には思えた。


今日のクラスの最後、Lindaは、「共感によるセッションの深まり」について触れた。
その時に、こんなことをホワイトボードに書いた


「セラピストによる共感の行きつく先にあるもの。
                 それは、クライアントのConfrontation(直面)」。


僕はちょっと驚いた。というのも、Confrontationとはフィードバック等のもっと動的な
働きかけの時にクライアントに起こるものだと思っていたから。


でも…、確かにLindaの言う通りだ。
クライアントが本当の自分の想いに出会ったとき、それはConfrontation(直面)だ。


今日観たビデオの中でも、Susanのした、ある共感のコメントに対して、
クライアントが静かに息をのむ瞬間があった。


改めて…、


セッションが「深まる」とは、クライアントが自分の想いに出会っていくことだ。


そして、「共感」とは、クライアントが「自分の本当の想い」に出会えるように促す
セラピストのあり方のことだ。


セラピストの「共感」によって、クライアントが「自分の本当の想い」に出会えた時、
そのクライアントは自らの力で変わることができるのだ。

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