日本的な便利さの先にあるもの
東京を歩く。冬だから外が寒いのは当然だけど、ビルや地下鉄に一歩入ると、
そこはとても蒸し暑い。
僕は、上着を全部脱ぎ、Tシャツ一枚になる。
その服装は、当然、周囲から浮いている。
こんな蒸し暑いのに、どうしてみんなコートを着たままでいられるんだろう…。
サンフランシスコに行った当初、僕が寒くてジャンパーを着て、手袋をしているのに、
サンダルと短パンで平気で街中を歩いている白人を見て驚いたことを思い出した。
もしかしたら、僕の体も、だいぶサンフランシスコの冷涼な気候の仕様に
なっているのかもしれない。
久しぶりの東京では…、
みんな黙々と歩いている、黙々と座っている、と思った。
東京駅で、Suicaにチャージをする。
電子音の説明がとても丁寧だ。
駅でも、自動音声による案内をフォローする形で、駅員が放送を重ねている。
だから、バックミュージックのように、いつも案内が流れている。
利用者の手間を省くためのサービスが、細かく、細かく、重ねられている。
手間を省くとは…、他者とのコミュニケーションの煩わしさ省くことだ。
良いサービスとは、他者とのコミュニケーションが生じるような事態を
限りなく減らしてくれるサービスのことだ。
便利さを追求し、あらゆる場所で手間を省くサービスを網羅させていった結果、
東京は他者とのコミュニケーションが不必要な街になった、
んじゃないかなと思った。
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